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菌の惑星

NHK いのちドラマチック 納豆菌

NHK BSプレミアム いのちドラマチック という番組で
納豆菌 未来を託すバクテリア という番組があった

納豆菌の性質の紹介と農業や医療分野でも納豆菌が有効利用されようとしている
といったような内容の番組だった


その中である農家の方が「牛が生まれるときに藁を敷いておくと納豆菌の抗菌作用で
牛が病気にならないといわれている」という発言があったが あれは迷信ではないだろうか

生物学者の福岡伸一さんが藁ツト納豆の作り方の部分で説明していたように藁には納豆菌以外の雑菌が生息している

煮沸消毒して納豆菌以外の菌を滅菌した藁でないと納豆菌はうまく繁殖することができない
だから藁を敷いたところで納豆菌による抗菌作用は発生しないし
もし滅菌した藁を使用したとしても納豆菌は胞子の状態で藁にいるだけだから
それを菌糸を張り巡らせたいわゆる”納豆”の状態の抗菌と同等に考えるのは間違いではないだろうか


堆肥に納豆を混ぜ込むのも 僕は疑問に思った
堆肥が高温発酵して無臭になるのは納豆菌の働きではなくて
ホウセン菌によるものだから
堆肥の中に混ぜ込まれた納豆菌はおそらく
わーえらいところに来ちゃったなー 
という感じになって胞子を作り
高温発酵する堆肥のなかで死にはしないけども活動もぜずにじっとしているだけで
あまり意味はないんじゃないだろうか

畑には無数の菌がいて、悪い菌が増えることは よくない
しかしそれは未発酵の堆肥などにいる菌のことで
納豆菌は繁殖条件が整わなければ
あまり活動はしないし

納豆菌のもつ抗菌作用というは自分がぶわぁーっと菌糸を張り巡らせて大繁殖
しているときにポリグルタミンとかでバリアーを作るのであって
畑に胞子の状態でいても同じような働きは期待できないのではないか

それこそナットウキナーゼの血栓溶解作用を
血液に直接注射するのと経口摂取するのとで得られる効果を同じとして扱うのようなもので

福岡伸一さんの言葉でいう 解釈の飛躍 ではないだろうか


まーそれじゃあ30分の番組構成はもたないんだろうけども


ポリグルタミン酸の構造を
利用して保水力の高い物質を作る研究のところは
おもしろかった
by kuhgzagza | 2012-03-15 11:31 | media