菌の惑星

ペティナイフ考察

a0163259_06095214.jpg
ブレード磨きが終わってヒルトも磨いて準備して

木を削りだしてブックマッチに作って

さあ接着しましょうという段になって

ありゃ?

ずれてる・・・

ヒルトを斜めに設計したからその分ずれちゃったんだな

a0163259_06124012.jpg
気をとりなおしてもう一度最初から木を準備して

平面出しをして段付きボルトで穴ほいで 

さあ今度こそ っていうところで

割れちゃった・・・

うむ

なかなか難産ですなぁ
a0163259_06140682.jpg
念じるのだ 信じるのだ はじめからやり直し いつか必ず出来るはず

ヒルトとの隙間ができないように慎重に調節して

三度目の正直

接着して削って削って削って磨いて磨いて磨いて

a0163259_06091957.jpg

やっと出来た!!

ヒビだらけの端材を買ってきて木取りしているから

こういうこともあるさ

ナイフメイキング用にブックマッチ材って売ってるけど使ったことがない

自分で木取りするのも楽しみの一つだし

ずっと安く作ることができる
a0163259_06222955.jpg

で どうなんだ?ペティナイフの使い心地は!

ん?

なんか使いづらい

まな板にブレードより先に指があたる・・・
a0163259_06251678.jpg

おかしいなと思って和包丁と比べてみる

刃渡りはまったく同じ12cm

ちゃんとブレードが先にまな板にあたるようになっている

「鋭い刃をつけて押し切りで切ってね まな板は柔らかい木を使ってね」

というメッセージが聴こえる
a0163259_06275007.jpg

どうもペティナイフはブレードの背に人差し指を乗せて使うらしい

あれ?

引き切り専門なのか?

不思議に思ってユーチューブで外人がナイフを使っている映像をいろいろ見て驚いた

みんなまな板にガシガシ刃物を当てて使っている

あんなんで刃先は傷まないのか?

しかもまな板には堅そうな木を使っているように見える

「マイ フェイバリット カッティングボード イズ バンブー」

というシェフもいた

ば ば バンブー???


 ハッとした


ああ研ぎが違うんだ


a0163259_06330019.jpg


あちらはみんなスチール棒でシャシャッとやっている

ノコギリ刃が大きいから押し切りではきれいに切れない

刃をダイナミックに滑らすような動きで切る必要がある

だからグー握りではなくブレードを親指と人差し指で挟んで握っている

そうやって持つとひじの角度があがる

そして肩関節からダイナミックに刃物を動かして切っている

この動きで切ると刃先が効率よく動くから本職の板さんもこういう動きで切っている

けど家庭でそういうふうに切る人は少ないと思う

ハンドルを自然に握って肘を伸ばすだけの押し切りで切るのが普通で

そういうモーションで切れるような刃をつけて そういう刃でも傷まないようなまな板を使っている


台所から聞こえてくる音が東と西で全然違う

日本の台所からは

トストストス と聞きなれた音が聞こえてくる

西洋のキッチンからは

カシュカシュカシュ




ヤスリで研ぐってことは鉄が柔らかいんだ

さすがはチェーンソーのお国だ

僕たちは砥石で研ぐ

刃先も自在に鋭くすることができる


その考え方の違いに気づいた

肉は魚よりも硬い

僕が堅い刃で鋭い刃をつけても一日切ったら刃が持たない

刃が鋭くても油で目詰まりして切れなくなることもある

肉屋さんはスチール棒をよく使う 

肉は刺身では食わないから断面が多少荒れていてもいいんだ

だから途中で刃を荒らしながら切る

そのほうが仕事が早い


魚はそうはいかない

身が柔らかいし断面が美しくないと口に入れてざらざら不快な感じがする

途中で研ぐわけにはいかない 砥石で研ぐのは時間もかかるし鉄臭くなる

そのための「刃」で「研ぎ」でそれに適した「板」が必須になる

ああ

そいういうことなんだ

生きるために食う

食うために切る

哲学が東西違った方向からアプローチをしているのか

a0163259_08104461.jpg
洋包丁のブレードの形状が円弧を描いているのは刃がまな板に当たった時に

くるりと受け身をとるような感じで包丁に対する板のあたりがやさしい

刃が直線に近い和包丁はブレードがいっぺんに板に当たるから硬いまな板を使うとカツッとなる

カッティングボードが硬いのはそいうこともあるんだろう

硬い材質でやたらと張り合わせのものが多いのはソリを嫌ってのことだろう

反ったまな板は使いづらい

鋼が硬く直線的なシェイプの和包丁は柔らかくあたりがやさしい着地面を求めている

反ってしまった板はカンナで削って直せばいい という発想で

そういう思想は包丁の柄の部分にも表れている

木は鉄より先に腐るから柄だけが簡単に交換できる構造になっている

フルタングの柄もカッティングボードも修理を前提に考えていない

直さないでよいように丈夫にできている

ああ

なっとく

現代は鋼そのものが進化している

高硬度で靱性も高い刃物を微粒子のコンパウンドで磨くなんていうのは

人類史上いままでどこにもなかった新しい世界なんだな



[PR]
# by kuhgzagza | 2017-03-04 06:50 | 狩猟

薪割とペティ


a0163259_05371441.jpg

いやー 割った割った

今年はかなり割ったなー

たくさん薪を積むとなんか安心感があるw

a0163259_05370569.jpg

自転車が欲しいそうで

一生懸命お手伝い

拾って運んでくれるだけでかなり助かる




a0163259_05372927.jpg
はじめてV金10号を削っている

削り心地はまあまあかな

一枚の鋼材から小さなペティを2本削りだせた

ペティは刃身が薄いほうが良いだろう

というか薄くなきゃダメなんだろう

硬いものは切らない

たくさんのものも切らない

なるべく薄く薄く小さく小さく器用に器用にと

念じながら削っている

ちと削りすぎたかな?ペニャペニャにならないと良いが・・・


研ぎ師と呼ばれる包丁を研ぐ仕事をしている人は

刃物を見れば板の上のすべてがわかるらしい

最近 ああ なるほど そういう意味か と腑に落ちるところがあった


僕が作っているナイフはほとんど全部「もうすでにある形」だ

誰かが考えてそれが長い間人々に愛され使われてきた形たち

それをなぞっている

どうやって持って

どうやって捌くか

ナイフが教えてくれる

急げ!急げ!

急いで臓物と筋肉を分けろ!

冷やせ!筋を引け!油を落とせ!

鉄を削りながらそういう声を聴いている


a0163259_05370024.jpg

しかし薪割りにタイヤを使うとこんなに楽になるとは知らなかったw

薪が飛び散らないから腰がすごく楽だし

打ち損じても自分の足をけがするリスクが大幅に減った

a0163259_08500797.jpg
五橋 西都の雫 は去年飲んでとても印象が良かったので

今年も買った

うまいなー

これでこの冬の日本酒はおしまいかな

あと春までどぶろくだ


[PR]
# by kuhgzagza | 2017-02-15 06:37 | ナイフメイキング

インプルーブドハンドル


a0163259_17450162.jpg
インプルーブドハンドルがやっとでけた・・・

この凸凹のハンドルは削るのも磨くのも大変だった・・・

赤樫は最初のうちは水を吸って導管が浮き出るから

なんども桐油を塗りペーパー掛けて水濡らしを繰り返す

そうしているうちに木が深く重い色になってくる


道具として心地よく切れてそれが長く続いたほうがいい

そういうことを突き詰めていったらこうなった という感じだ



で どうなんだろうこのハンドルは??

よこにぎり つまみにぎり はんたいにぎり 

いろんなポジションで心地よい

うーむ すごい設計だけども 作るのは大変だった・・・

a0163259_17451091.jpg
一生懸命ブレード磨きをして丁寧に仕上げたのに

刃をつける段階になってハマグリ刃を広く研ぐからブレードの半分ぐらいまで研ぎ後だらけになってる

自分で実用に研ぐんだから丁寧に磨く必要なんてなかったなあ

最近は刃こぼれを嫌ってハマグリに傾倒しているのだけれど

フラットベベル以外はナイフと認めない というような事を聞いたことがある

それはどうしてなんだろう?

ナイフ哲学の授業はまだまだ続きがあるようだ

次の獲物が楽しみだ

a0163259_17452063.jpg
頼まれていたナイフもできた

どうだろう?

鶏専用のすこし特殊なナイフだ

気に入って使ってくれるといいけど

ナイフは使われてなんぼだ

a0163259_17453076.jpg

今まで華やかな香りの酒を続けて飲んでいたから

こちらはちょっと物足りない

名前はとても気合が入っているな

うーむ



[PR]
# by kuhgzagza | 2017-01-30 18:01 | ナイフメイキング